中学野球の進路について①~部活動かクラブチームか~

小学6年生も卒部、卒団を向かえ、

中学野球の進路について考えられているご家庭が多いのではないでしょうか。

コーチとして少年野球チームに所属している為、

進路についての相談もよく受けます。

という事で、今日から2回に分けて、中学野球への進路について、

私なりの考え方を書いて参ります。

私自身、昨年中学野球の進路について、

息子と一緒に時間を掛けて考え、今のチームへの入団を決断致しました。

少しでもお考え中のご家庭の参考になれば幸いです。

なお、今回は一般的な事例として、

中学校の部活動を軟式、クラブチームを硬式というくくりで書かせて頂きます。

一部地域では、軟式のクラブチーム、硬式の部活動ももありますが、

今回はそれらは除外させて頂きます。

考え方を組み合わせて頂ければ参考になる部分もあると思いますので、

是非、ご一読頂ければと思います。

目次

はじめに

まず、中学野球の進路で最初にぶち当たる大きな問題が、

『軟式』か『硬式』かだと思います。

野球経験(特に、軟式・硬式両方の経験)がある方ばかりではありませんので、

ここでかなり悩まれる方も多くいらっしゃいます。

それぞれ、メリット、デメリットがありますので、

私が考えるメリット、デメリットを挙げていきたいと思います。

①軟式、硬式での比較

 ■軟式のメリット・デメリット
  メリット
   ・体への負担が小さい
    -使用する道具(ボール・バット)が硬式に比べ軽い為
      -軟式球:136.2~139.8g ・ 硬式球:141.7~148.8g
      -軟式用バット:平均700g ・ 硬式用バット:平均800g
  デメリット
   ・高校硬式野球へ移行時、硬式球への慣れが必要となる
    -ボールへの恐怖心の対応はもちろん、特に守備ではボールの跳ね方が変わる為
     打つ方は、よりミート力が求められる為。また、軟式特有の力技がほぼ通用しない為

 ■硬式のメリット・デメリット
  メリット
   ・高校硬式野球へ移行時に、慣れの時間が不要となる
    -既に2年半硬式球を扱っている為。
  デメリット
   ・体への負担が大きい
    -使用する道具(ボール・バット)が硬式に比べ重い為(※前述参照)

ご覧頂いた通り、メリット・デメリットは相反しております。

体への負担については、子どもの体の成長状況によっても、大きく変わってきますし、

硬式球への順応についても、子ども達の感じ方や、技術習得の早さでも変わってきます。

体への負担については、中学生で急に大きくなる子どももいますので、

卒業段階では一概に決める事は出来ません。

今後の成長予測等も、鑑みて考える必要があると思います。

②部活動・クラブチームでの比較

 ■部活動のメリット・デメリット
  メリット
   ・年間での活動時間が多い
    -学校にもよりますが、週平均4~6日の活動となる為
   ・時間効率が良い
    -平日の移動時間が不要となる為
   ・費用が安い
    -クラブチームと違い、維持費、運営費が学校単位で賄われる為(※ゼロでは無い)
   ・保護者の負担が軽い
    -部活動で基本的には選手・顧問主体での活動となる為
     (※但しゼロでは無く、学校・顧問によって違い有り)
  デメリット
   ・指導者が途中で変更になる可能性が高い(クラブチームと比較して)
    -顧問の在籍年数にもよるが、人事異動がある為
     (学校によっては、専属の外部コーチがいらっしゃる場合もあるので例外有り)
   ・指導者が野球未経験者になるリスクが、少なからず常につきまとう
    -学校の状況によって異なるが、人事異動がある為
   ・子ども自身の関わる世界が少し狭くなる(子ども自身が関わる人間が少なくなる)
    -子どもによっては、子どもが所属するコミュニティが、学校と家族のみとなる為
     (※各家庭の教育方針により、捉え方自体が大きく異なりますが、
       あえてデメリットに入れております)

 ■クラブチームのメリット・デメリット
  メリット
   ・一定レベル以上の野球指導が安定して受けられる
    -チームによって違いはあるが、長年野球指導を行ってきた指導者が複数人在籍している為
   ・実力次第では進学先の幅が広がる可能性がある
    -チーム、指導者の独自の繋がりがある為
     (※チーム・指導者・選手の実力により大きく変わる)
   ・子ども自身の関わる世界が広くなる(子ども自身が関わる人間が多くなる)
    -色々な学区から子ども達が集まる為
     チーム内だけに留まらず、連盟等も含め、接する大人の人数も多くなり、
     学校以外の世界に触れる機会が増える為
     (※各家庭の教育方針により、捉え方自体が大きく異なりますが、
       あえてメリットに入れております)
  デメリット
   ・年間での活動時間が少ない(部活動と比較して)
    -チームにもよりますが、週平均3~5日の活動となる為
   ・時間効率が悪い
    -練習場までの移動時間、練習試合、大会等で移動に掛かる時間が多い為
   ・費用が高い
    -部活動と違い、維持費、運営費が掛かる為
     また、チームによっては、指定のスパイクがあったり、ユニフォームが2種類あったり、
     更に年に数回の遠征費等も掛かってくる為
     (チーム、地域によって大きく差があります)
   ・保護者の負担が重い
    -小学生時代に比べれば、選手主体での活動となるが、移動時の車出しや、審判、
     また、チームによってはお茶当番等、保護者のサポートが必要になる為
     (※但し、チームによって大きく変わります。)

ご覧頂いた通り、こちらもある程度メリット・デメリットは相反しております。

但し、ここは考え方によって大きく変わってきます。

負担が大きい分、得られるメリットが大きくなる可能性があります。

そのため、メリット・デメリットを、リクス・リターンと捉える事も出来るかもしれません。

誰もが、順調な青写真を描いで選択しがちですが、

怪我や病気、その他のトラブルのリスクもあります。

各ご家庭でその許容範囲は大きく変わってきますので、

しっかりとデメリットや、リスクの部分も踏まえてお考え頂ければと思います。

最後に

いかがでしたでしょうか。

それぞれに分けて、私が考えるメリット・デメリットを挙げてみました。

これ以外にも、メリット・デメリットはあると思いますし、

これは違うだろうというものもあると思います。

それらも含めたうえで、あくまでも『こういう考え方があるよ』という一例になります。

進路選択の際に1番大切な事は、

『進路を選ぶお子様、保護者の皆様が後悔の無い選択をする事』だと思っており、

『こういった視点からも考えておけば良かった』という後悔を生まない為に書かせて頂きました。

中学の進路は、『これからどう野球をしていきたいのか』という目的で大きく変わります。

プロに行きたい!

高校まででいいけど、甲子園に出たい!

甲子園に出られなくてもいいから、硬式野球をやって試合に出たい!

その目的に合わせて、進路も変わってくると思います。

まずは、お子様の考えを尊重したうえで、ご家庭でしっかりと話し合われて結論を出してから、

進路の選択をしていけば、後悔する可能性は少なくなるのでは無いかと思います。

私は、『正解』、『間違い』がある訳では無いと思っています。

『後悔』があるか、無いか、だと思います。

1人でも多くの方が、『後悔の無い選択』をして頂ければと思います。

次回は、クラブチームを選ぶ際の考え方について、書かせて頂きます。

ではでは。

また次回m(_ _)m

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