今日は、年に1度のプロ野球ドラフト会議です。
プロ野球選手を目指している人(ドラフト候補者)にとっては、
小さなころから夢や目標にしていた事が叶うのか、叶わないのか、
人生のターニングポイントになる1日です。
そんな1日ですので、今日は子供たちの可能性と、
周りの大人の言葉について思う事を、お伝えさせて頂きます。
※あくまでも私の個人的な意見ですし、私が所属するチームの事を言っている訳でもありません。
ここ数年で見て聞いて感じてきたトータルでの私個人の意見です。
予めご了承くださいませ。
「プロ野球選手になりたい!」という子供はたくさんいると思います。
現に、私の息子もその1人ですし、
私がコーチを勤めているチームにも沢山おります。
では、それをいつ頃から言わなくなるのでしょうか?
そして、それは何をきっかけに言わなくなるのでしょうか?
(夢や目標を諦めるのでしょうか?)
ある子どもは、自分の実力、特にチーム内での状況を見て。
またある子どもは、周りと自分の体格を比較して。
そして、またある子どもは、大人から言われて…。
いろんな理由が考えられます。
が、私が見ている限りだと、大人から言われて、
諦める事が多いのではないかと思います。
自分の実力を理由に挙げる子どもも、
体格を理由に挙げる子どもも、
紐解いていくと周りの大人から言われている事が、
きっかけである事が多いと感じています。
それは、「プロ野球選手になりたい」という極端な事に限らず、
身近な事だとより多く起こっています。
例えば、少年野球だと、
「ホームランを打ちたい」
「ピッチャーをやりたい」
いろんな思いを持っている子どもたちに対して、
周りの大人達は、あまりにも軽く簡単に「無理だ」や、「無理だから別の事をやれ」と、
言う事を見聞きしますし、子供たちから聞こえてくる会話からも感じます。
また、ひどい場合は、有無を言わさずその挑戦の機会すら奪っている事もある様です。
それは、過去の経験から学んだ大人たちが、経験則を基に、
子供たちの為を思って言っている可能性もあります。
(せめて、そうだと信じたい…。)
ですが、それが本当に子供たちの為になっているのでしょか?
その経験則が100%合っていて、その子供たちが出来る可能性はゼロだったのでしょうか?
私は、一切そうは思いません。
ではどうする事が良いのでしょうか?
私が考えるに、まずは、「無理だ」と言う前に、
「出来る様になる為には、何をどうすればよいか」を教えるべきだと思います。
面倒かもしれませんが、それが子供たちの周りにいる大人の1番の仕事だと思います。
特に、絶対に我が子に対しては、
頭ごなしに「お前には無理だ」と言う事はしないで欲しいと思います。
子供たちの未来も、可能性も本当に未知数です。
誰にも分かるものではありません。
ならば、まずは出来る様になる為の、サポートを第一に考た方が良いのではないでしょうか。
「なにかをやりたい」、「なにかになりたい」という思いは、
強い欲求であり、1番のモチベーションです。
それは、子供たちの成長に1番繋がるものになります。
皆さんは、プライベートや、職場で、何か新しい事にチャレンジしようという時に、
それを経験すらしていない人が、あたかも自分が経験して全て知っているかの如く、
「それは無理だ」「机上の空論だ」「理想論だ」などと、
やめさせようとしてきた事はありませんでしたか?
そういう事を言われて、一気にモチベーションが下がった事はありませんか?
そんな経験が無い大人は、ほぼ間違いなくいないでしょう。
そんな気持ちを知っている大人が、やる気になっている子どもたちに、
同じ事をやる理由はありませんよね?
ならば、強いモチベーションを持っているうちに、
最大限伸ばす為のサポートを周りの大人たちがすべきだと思います。
そのフォローは大変ではありますが、そこに“正しく”時間と労力を割いていれば、
その分子供たちは成長しますし、ほとんどの事は出来る様になっている筈です。
最低でも、子どもが諦めるまでは、サポートをしてあげてほしいです。
(出来ることならば、子どもが諦めても、やり方を変えれば出来る可能性があるので、
粘り強くサポートしてあげてほしいです。)
子どもの頃から、ずっと高いモチベーションを維持し、
努力し、周りのサポートを得つつ、結果を残してきた子どもたちが、
ドラフト候補者となって、今日を迎えているのだと思います。
その努力が全て報われる事はありませんが、
努力が全く役に立たないなんて事はありません。
もし、今日ドラフト指名されなかったとしても、
それは「今」「今回」の結果です。
プロになれなかったから、今までやってきた事や、人生が失敗という事はありません。
明日以降も、先がありますし、人生が終わる訳ではないのですから。
私は、息子以外の子供たちと関わるようになって2年が経過しました。
まだまだ、そんなに多くの子供たちを見てきた訳ではありませんが、
成長スピードの早い、遅いはあっても、手をかける分だけ必ず成長しています。
「今」や、「数日後」の短いスパンでは停滞していたり、
後退していたりする事もあるでしょう。
「今」はもちろん大事ですが、
3ヶ月後、6ヶ月後、1年後と、中長期のスパンを見据えたうえて、
「今」を見てみると、見え方が違ってくる事もあると思います。
子供たちの成長度合に合わせて、粘り強くサポートして行く事が、
子供たちをサポートする周りの大人の使命だと思っています。
私自身、常にそれを忘れずに、子供たちの可能性を拡げられるサポートをしていきます。
その為には、もっともっと私自身勉強すべきことが多くありますし、
子供たちと接する内容の密度を濃くしていかなければと思います。
いつまで、コーチをさせて頂けるかは分かりませんが、
頂いた機会で子供たちと共に私自身も成長出来る様努力して参ります。
さぁ、今日のドラフト会議で、プロ野球選手は何人誕生するのか。
息子と2人で、その時を楽しみつつ、学びの場にしたいと思います。
ではでは。
また次回。